離婚慰謝料について
離婚慰謝料の相場や計算定表、調停について解説しています。
調停を開く理由の一つに、慰謝料の金額に決着がつかない為というご夫婦も多くいらっしゃいます。
有利な条件で慰謝料問題に決着を付けるには、慰謝料に関する、ある程度の知識が必要です。
このページでは、慰謝料に対する基礎知識から、離婚調停における慰謝料問題での注意点なども詳しく見ていきます。
慰謝料とは
慰謝料とは、離婚時のみに発生するものではありません。
では、そもそも慰謝料とは一体何なのか?
という根本的な部分について、最低限の法知識を身に付けておきましょう。
民法では、慰謝料について、以下のように書かれています。
【民法第710条】
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
語弊を恐れずに分かりやすく解説しますと、慰謝料とは、精神的・肉体的苦痛により他人を傷つけた者は、その代償として、傷つけた相手にお金を支払いなさい。とするものです。
離婚によって発生する慰謝料とは
離婚によって発生する慰謝料だけをみても、様々なものがあります。
精神的・肉体的苦痛を受けたことへの代償として、離婚の場合には、以下のような理由で、慰謝料を請求することが出来ます。
- 相手の不倫や浮気・不貞行為に対しての慰謝料
- DVやモラハラ行為を受けていたことによる慰謝料
- 離婚を突きつけられたことによる精神的苦痛に対する慰謝料
離婚によって発生する慰謝料とは、身体や名誉や貞操などを侵害する行為を働いた夫や妻や不倫相手などが、侵害行為を受けた相手に対して支払う金銭であるということを、まずは理解しておきましょう。
慰謝料の時効
長期間、慰謝料の話し合いがつかないと、調停へ行くこと自体が苦痛となり、「とりあえず離婚届を出してすっきりしておくか」という気持ちになってしまう事もあります。
しかし、それで離婚が成立してしまうと、慰謝料は3年で消滅時効にかかります。
- 後悔しないか?
- 泣き寝入りとならないか?
充分に考慮して、戦略的に有利になるよう、3年以内で離婚調停を進める必要があります。
慰謝料には、最低額や最高額などの基準値がなく、相場もあってないようなものであるが故に、夫婦だけでの話し合いでは折り合いがつかず、調停に入る夫婦も多いです。
調停で慰謝料の金額を決めていく場合、有利に進められるかどうかが勝敗の分かれ目となります。